【途中下車の旅】播磨徳久駅

地域の足として約100年の歴史を刻んできた鉄道・バスですが、高度経済成長期以来の過疎化や車社会化に伴う利用の減少に加え、昨今ではコロナ禍や乗務員不足が追い打ちをかけ、その状況はますます厳しくなってきており、利用促進が求められています。そこで、鉄道を利用した小さな旅の参考材料として、各駅から徒歩圏内の見どころをまとめていきます。出雲街道の沿線である姫新線(播磨新宮~中国勝山)や伯備線(根雨~伯耆大山)の普通列車の運行頻度が2時間に1回程度なので、2時間で無理なく歩いて駅に戻ることを想定しています。

播磨徳久駅の概要

設備:無人駅ですが、「ひまわりの郷ふれあいセンター」を併設した駅舎があり、トイレはいつでも利用可能です。自動券売機が設置されていますが交通系ICカードは利用できません。駅前に姫新線利用者向けの駐車場があります。

開業:昭和10年(1935)7月30日

令和元年度(2019年度)の乗車人員:91人

路線バス:佐用町コミュニティバス

佐用町の旧南光町エリアで唯一の駅です。

播磨徳久駅の駅舎
播磨徳久駅の駅舎

東に行ってみよう

出雲街道は(姫路方面から見ると)東から来て駅の近くで北に向きを変え、佐用坂を越えて佐用宿へ向かっていく形となっています。しかし、駅周辺は旧南光町の中心地区であるものの宿場ではないため、出雲街道としての見どころは少ないです。市街は駅から東へ約900m、概ね国道が千種川を渡る太田井橋あたりまで続いているので、駅を正面に出てすぐ右折し、旧国道を東へ進みましょう。

太田井橋の交差点は国道179号とその旧道、県道53号が集まる場所で、さらに県道53号を300mほど進めば、因幡街道の道筋に該当する県道547号が分岐します。このように出雲街道と因幡街道の分岐点であるとともに千種川沿いの道も接続する場所であり、昔の交通という面に限れば現在の佐用と同じ機能を持っていたと言えます。県道53号を進んでいくと、県道547号との交差点付近とその300mほど北東の山沿いに道標があります。

県道53号と県道547号の交差点付近の道標
県道53号と県道547号の交差点付近の道標
県道53号の山沿いに残る道標
県道53号の山沿いに残る道標

南光のひまわり畑

佐用町の南光エリアと言えば何と言ってもひまわり畑が有名です。2つの道標を見れば、ひまわり祭のメイン会場となる南光スポーツ公園若あゆランドはもうすぐです。この若あゆランドを挟むようにして林崎地区と東徳久地区のひまわり畑があり、今では佐用町を代表する観光名所となっている場所です。

林崎地区のひまわり畑
林崎地区のひまわり畑

千種川沿いを歩こう

佐用町は播磨五川の一つに数えられ、清流として知られる千種川水系の町ですが、その本流が流れるのは南光エリアです。今回、若あゆランドまで片道2km少々の道のりをご紹介しましたが、旧国道や県道53号から少しだけ距離を置いて千種川沿いを歩くのもおすすめです。

太田井橋から見る千種川
太田井橋から見る千種川

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