溝口道の道標(金屋谷・岩立地区)

大山道には多数の道標が残されています。今回は溝口道の金屋谷地区と岩立地区にある3つの道標をご紹介します。溝口インター(溝口展望駐車場)からも近くて訪れやすく、正面大山の景色も美しい場所にある道標です。

金屋谷バス停脇の道標

溝口インターからまっすぐ東に続く県道45号が金屋谷の集落手前で右カーブするところを直進し、集落内の道に入ると、金屋谷バス停のところの交差点に道標などの石造物が置かれています。

「右ハ 岩□」

「左ハ 大□」

文化5年(1808)

下部が少し欠けていますが、位置から考えて「右ハ岩立 左ハ大山」で間違いはないでしょう。なお、「歴史の道調査報告書」では金屋谷の集落に入ったところで大山道の道筋は北に向きを変え、県道45号の少し北を東進していくことになりますが、それが唯一の道筋というわけではなく、南寄りのルートもあったようで、金屋谷の集落を出た先にまた道標があります。

金屋谷バス停脇の道標
下部が欠損しているもののわかりやすい道標

Googleマップで見る

金屋谷東の道標

道標のあった金屋谷バス停の交差点を左に進み(実際は直進)、県道45号と再合流すると、次の交差点は大山西麓を南北に通る県道52号との交差点で、そこからさらに100m少々でまた道標があります。

「右 大山」

「左 丸山」

自然石に以上の6文字のみが彫られた道標で、意識して見ていないとただの石に見えてしまいそうです。県道52号との交差点が側にあることからもここで南北方向の道と交差していたことが想像できます。丸山は大山山麓の地域を統治する代官所も置かれており、丸山道と呼ばれる西からの大山道が集まる場所でもありました。

丸山分かれの道標
丸山分かれの道標は自然石の素朴な道標

Googleマップで見る

岩立の道標

道標のあった金屋谷バス停の交差点を左に進み(実際は直進)、県道45号と再合流すると、次の交差点は大山西麓を南北に通る県道52号との交差点で、そこからさらに100m少々でまた道標があります。

「右 大内」

「左 大山」

天保7年(1836)

「歴史の道調査報告書」に記録された溝口道の道筋の南を通る県道45号よりさらに南にも大山道の道標があります。岩立やさらに南の集落からの大山道の存在を想像させてくれる道標です。「歴史の道調査報告書」で紹介されている溝口道は草木に埋もれて通り抜けが困難なので、「だいせんみちを歩こう」の溝口道はこの道標に従って南寄りを歩く形でご紹介しています。

岩立の道標
岩立の道標

Googleマップで見る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です