丸山道の道標(伯耆町 丸山・大原地区)

伯耆町丸山地区は大山山麓地域を統治する代官所があり、大山山麓の拠点と言える場所でした。大山道では伯耆町の旧岸本町エリアや米子市南部からの道が丸山に集まってきており、丸山道と呼ばれます。

代官所跡の碑
代官所跡の碑

丸山の道標

丸山代官所跡の周辺はかつてちょっとした市街だったと思われる家並みがあり、その東側で丸山道は北に曲がります。その地点に常夜燈とともに道標があります。

「左 大山」

台座の石も含めてかなり大きな道標ですが、記載内容は極めてシンプルな道標です。この付近では正面に大山がよく見えるため、直進したくなる場所に大山道が左折であることを大きな文字で案内しており、必要な情報を大書しているという意味で、情報の受け手に対して非常にわかりやすい道標です。丸山道は昔の道がそのまま残る部分は少ないですが、道標に従って左折してしばらくの間は道も未舗装で大山の眺めも良く、現在の丸山道を歩くときにはそのハイライトと言える区間になります。

丸山の道標
丸山の道標

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大原の道標

丸山地区の南西、大原地区にも大山道の道標が残されています。日野川沿いの吉定地区から県道36号が概ね丸山道の道筋を引き継いでいるのですが、この道標は大原の集落を北に抜けた交差点から細い道を少し東に入ったところにあります。

「右 やま」

「左 大仙 道」

ここでは右に大山が見えるため、丸山の道標と同じく、道を間違えそうな地点において間違い防止に役立っていた道標だと言えます。道標の左には旧丸山道らしき道の跡も見え、その方向に進めば丸山です。

大原の道標
大原の道標

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丸山を示す道標も

冒頭に記したように、丸山には代官所があり、大山山麓の拠点でした。そのため、丸山には各地からの道が集まっており、北の尾高道では尾高地区に、南の溝口道では金屋谷地区にそれぞれ丸山を示した道標があります。現在でも丸山地区周辺には県道クラスの幹線道路が何本も集まっていて、道路ネットワークの面では今も大山山麓の拠点と言える場所です。

尾高(石田)の道標
尾高道で丸山を指し示す道標
金屋谷の東の道標
溝口道で丸山を指し示す道標

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