【平成の市町村合併】姫路市・たつの市
平成中期に市町村合併が強力に推進されたことにより、特に地方部では町村の数が大幅に減少し、出雲街道の沿線の市町村も合併により数がかなり減りました。その市町村合併から約20年が経過し、合併によって消滅した市町村名も地名として残ってはいますが、若い世代や地域外の人達の知名度は少しずつ落ちてきているのが現実でしょう。そこで、今一度、平成の市町村合併と合併前の市町村名を振り返ってみたいと思います。
姫路市の合併
姫路市←姫路市、飾磨郡家島町、夢前町、神崎郡香寺町、宍粟郡安富町
平成18年(2006)3月27日に新設合併
2020年国勢調査における姫路市の人口
530,495人(対2000年:0.8%の減少)
2000年国勢調査における姫路市に該当する地域の人口
合計:534,969人
姫路市:478,309人 家島町:8,978人 夢前町:21,952人
香寺町:19,885人 安富町:5,845人
人口も合併前からの姫路市がほとんどを占めており、出雲街道沿線では間違いなく最大の都市です。

合併前から広い市域を持っていたこともあり、出雲街道が通る市町村は合併前も姫路市のみです。出雲街道の宿場は飾西宿があります。
たつの市の合併
たつの市←龍野市、揖保郡新宮町、揖保川町、御津町
平成17年(2005)10月1日に新設合併
2020年国勢調査におけるたつの市の人口
74,316人(対2000年:10.7%の減少)
2000年国勢調査におけるたつの市に該当する地域の人口
合計:83,207人
龍野市:40,550人 新宮町:17,363人 揖保川町:13,107人
御津町:12,187人
人口の減少は20年で1割強に収まっており、出雲街道の沿線では減少率は低く、姫新線の利用者数が改良事業後に増加したり、幹線道路沿いに郊外型店舗の進出が進んでいたりするなど、発展している部分も多く見られます。

出雲街道は旧龍野市と旧新宮町を通っています。旧龍野市に觜崎宿、旧新宮町に千本宿があります。
旧龍野市の中心部は姫新線の本竜野駅の西の揖保川西岸にあり、出雲街道は通っていませんが、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている城下町です。また、詩人・作詞家の三木露風の出身地であり、その代表作の一つである童謡『赤とんぼ』にちなんで、市のキャラクターやマンホールの蓋などに赤とんぼが目立ちます。

旧新宮町は新宮宮内遺跡もある播磨新宮駅周辺が中心地区となり、食品関係の工場が立地しています。姫路の都市圏は旧新宮町の中心部で一段落し、旧千本宿もある旧町内西部は静かな田園風景となります。

旧揖保川町は国道2号や山陽本線が通る町で、山陽本線の竜野駅も旧揖保川町域にあります。旧御津町は室津港などがある瀬戸内海沿岸の町です。揖保川に沿った南北に長い市域となり、気候風土に応じて麺類・醤油・牡蛎など食品が名産になっています。
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